「犬を幸せにする為の基本」

    季節柄、ちょこっとちょこっとと家の中の大掃除の手始めをしていまして・・・・

    掃除のついでに、フジ子のケージの横の壁に貼ってあった、もうちょっとヨレてしまった手書きの紙が目につきました。



    ダンナさんの大きな手書きの字で、



    『犬を幸せにするための基本』


    1. がんばりすぎない


    2. 疲れない


    3.嫌(いや)にならない


    犬は飼い主が楽しんでいる姿が大好き!





    と書いてある。


    最近はあまり見なくなっていたけれど、フジ子を飼い始めてすぐのころは、何度もよく見上げて助けられた貼り紙。



    フジ子を迎える直前に読んだ、ある本からの引用です。


    ◇ 「犬たちをおくる日―この命、灰になるために生まれてきたんじゃない 」 (今西乃子)


    愛媛の動物愛護センターの奮闘を、センター職員さんたちの日常を追いながら伝えるドキュメンタリーの本です。


    本の中では、新しい「家電」や「モノ」のように買い替えられていく犬や、センターに持ち込んだ飼い犬と「最後に『うちの犬』と記念の写真を撮り忘れたから、とそのためにだけに戻ってきた親子」(写真だけ撮って、満足気にまた犬だけ置いて帰ったそう)など、びっくりするような実話も語られていて、そんな身勝手な飼い主たちの影で行き場をなくした犬猫であふれかえるセンターで、まったなしで業務に向き合う職員さんたちの苦悩と取り組みが、事実を追うだけでなく、人間としての職員さんたちの一人一人の心の機微を丁寧に追いかけながら語られています。


    どんな仕事でもそうかもしれませんが、理想など振り向いていられない「現場」の厳しさと過酷さ、そのなかで、無力感や、怒りに振り回されずに、心を保つことは、どんなに難しいだろう。



    私が一番忘れられなかったのは、実際の殺処分の業務に携わる職員さんの話でした。


    処分機から出てきた遺体を、どんなに数が多くても、決してスコップなどは使わず、必ず一匹一匹手で抱き上げて移すのだそうです。


    それが、せめてもの、最後に犬たちに与えてあげられる弔いなのだそうです。


    かわいい服を着せて、おやつをあげて、

    「いい子、いい子。かわいいねぇ。」


    という状況で犬にさわる役は、だれでもやりたいと思う。


    でも、結局殺処分機にかけられるしかなかった子たちの、その遺体を抱きしめてあげることは、どんなに苦しいだろう。


    このやりきれない業務の中で、静かに魂を敬い誠意を尽くしているその職員さんの姿に、ほんとうに頭が下がりました。


    だからこそ、救ってもらって、我が家にやってこれた犬がいたら、その子を、命を落とした子たちの分まで大切にしよう、と思いました。



    そして、保健所、愛護センターの抱えるジレンマ。


    殺処分を回避するためだけに行う安易な譲渡の抱える問題点。(有名になった「崖っぷち犬」の話。)


    保護犬を迎えようとしていた私たちは、ほんとうに考えさせられる本でした。



    本の最後は、センターの職員さんたちが、そういった現実の中でも、いつの日か殺処分ゼロを目指して

    「犬をもらうなら愛媛の愛護センターの犬がいい」

    と言われるように、と願ってされている様々な取り組みを紹介して締めくくられています。



    上の「犬を幸せにする為の基本」は、センターが一般譲渡を受ける飼い主の人たちに必ず行う「講習」の中で、職員さんが、最後に必ず伝える言葉だそうです。



    何も、いい加減な飼い主ばかりが、犬を捨ててしまうわけではない。


    真面目な飼い主ほど、「頑張りすぎて」、飼えなくなって、手放してしまうということも、意外と多いのです、と語られていました。




    犬を飼うのが初めてで、生真面目が裏目にでてしまいそうなところのあった私たちは、その職員さんの「犬を幸せにするためにの基本」に、はっとさせられました。


    今でこそ、呑気にブログなんて書いてますが、この大人しいフジ子でさえ、最初は試行錯誤の連続。


    犬初心者の私たちには、わからないこと、知らないこともたくさんあって、ほんとうに「これでいいの?」「どうしよう?」「こんなんで、フジ子は幸せなのかなぁ。」なんて思いながら悩むこともたくさんあった日々でした。


    そのたびに、このセンター職員さんの「犬を幸せにするための基本」の言葉を読むと、心がふっと緩んで救われました。



    まだ、たった一年前なんですが、そんな頃を懐かしく思い出しながら、すこしヨレてしまった貼り紙を外しました。



    「もう、外してもいいよねぇ?!」

    P1000054 (3)


    相変わらず、ソファーの上で「ぱっか〰ん」をしているフジ子に聞いても、もちろん返事はなく。





    帰宅したダンナさんに外した貼り紙を見せました。


    「おぉ〰、懐かしいなぁ!」 


    「ヨレちゃったし、もういいよね?」


    ダンナさんは、暫く考えて、


    「とって置かないか? フジ子の介護が始まったとき、また、見ようよ。」


    と言いました。


    そうだね。



    なんだか、フジ子を見送る日がやってくるのかと思うだけで、目頭が熱くなってしまいましたが、いつかは来る別れ。


    それまでの時間、これから、また「犬を幸せにする為の基本」を見上げながら、フジ子との年月を、愛しんで過ごしていきたいです。



    P1050563_20151208114937727.jpg
    シャンプーして、フワフワスヤスヤ

    お口はやっぱり、「半開き」。


    (旅日記の続きは、また後日・・・)

    テーマ : 犬との生活
    ジャンル : ペット

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    素敵です♪

    良いご家族ですよね。
    フジ子さんを中心に、あったかい家族関係だなーって、思います。

    介護の時、最後の時…必ずその時が来るのですが、大変だろうがしんどかろうが、変わらずお互いがお互いを笑顔にできる存在であるんですよね。先代のがるちゃんを看取った時、思いました。

     命の暖かさって、言葉の表現だけじゃなく、ホントに手にとれて触れて撫でて、そこにあるんですよね。血の巡りだけじゃなくて…。

     フジ子さんの安心した寝顔、こちらも眠くなってきますね♪

    命の暖かさ

    ふじのねぇねさん、お久しぶりです!

    命の暖かさ。
    いい言葉ですね・・・。そうですよね。命って、あったかいんですよね。

    フジ子を迎えてから、「命の暖かさ」をリアルに身体で感じるようになった気がします。(毛皮のせいか?!)

    夏に熱中症で吐いて危なかったとき、朝まで何もできずに待つ間、思わず「私の命の分を削ってでも」と祈ってしまいました。
    でも、どんなに願っても、いつか動物は私たちより先に逝ってしまうんですよね。(そうでなければいけないし・・・。)

    がるちゃんの看取りの中でともに過ごされた時間。
    「大変だろうがしんどかろうが、変わらずお互いがお互いを笑顔にできる存在」
    つらい時間でもあったろうけれど、きっとそんな宝物のような笑顔の瞬間もたくさんあったのでしょうね。

    また、フジ君にも会いたいな🎵
    (おっと、「ふじ君でも、ふじちゃんでもなく、『ふじさん』!!」でしたね(^^♪)

    年の瀬、ねぇねさんもお忙しいと思いますが、どうぞお体にお気をつけて元気でお過ごしくださいね!!

    プロフィール

    Fujicorgi

    Author:Fujicorgi
    犬初心者の我が家に、元保護犬の小さなコーギー「フジ子」(推定3歳)がやってきた。鳴かない、遊ばない、ドッグランでも走らない・・・犬らしからぬ超ゆるゆる犬「フジ子」との犬生活がスタート。試行錯誤しながらの、フジ子との日々をのんびり更新中。

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